ラオス旅行ガイド

ベトナム人が稲を植え、クメール人が管理し、ラオス人がその成長を見届ける・・。ラオスの生活ペースは、この一文に集約されているといってもいいでしょう。実際、人々の労働ペースもゆったりしています。

なぜラオス?

ヴィエンチャン(Vientiane)はタイの特派員によって十分に開拓されていますが、その他の地域はほとんどが未開拓のままです。パタヤやバンコク、その先の北部に住んでいる人たちにとっては、お気に入りの観光地です。ラオスにはたくさんの観光地リストがありますが、南東アジア諸国の中でも、外国人観光客用に開発されていない数少ない国のひとつです。

ラオスには南東アジアを訪れる多くの旅行者が魅了される美しいビーチや温かい海岸はありませんが、溢れるほどの偉大な自然や、伝統的なラオス文化とブレンドされ一種の建築スタイルを築き上げている植民地時代の遺跡など、独自の見どころがあります。

ラオスはとても安全な場所で、地元の人々もフレンドリーです。万が一医療機関を利用する必要が出た場合、ヘルスケアの質は低いことを覚えておいてください。

初めてのラオス

ヴィエンチャン(Vientiane)、ルアンパバーン(Luang Prabang)やバンビエン(Vang Vieng)は観光リストのトップに並びますが、もう少し視野を広げてラオス全体を眺めてみると、より多くのオプションがあることが分かります。

圧倒的なクメール人の遺跡は、カンボジア以外でもこれほどのスケールの寺院があるのかと驚くでしょう。様々な川が入り組んでおり、真っ暗な中、7kmものボート移動を経て辿り着ける村があります。かの有名なミステリアスな瓶も見学することができます。数日から数週間、数か月かけて滞在し、この創造の真意に迫ってみるのもよいでしょう。ラオスへ旅行したことがある友人に感想を聞いて、ラオス行きのチケットを今すぐ購入しましょう!渡航前にはビザ情報を確認しましょう。

ラオスはいつだって旅行シーズン

トロピカルなモンスーン気候を楽しみましょう!標高があるボーラウェン高原を除いて、ラオスは一年を通して暑いか、非常に暑いかです。5月から10月にかけて雨季がありますが、整備されていない自然地帯に入らなければ問題はありません。アクセスに制限がかかる保護エリアもあります。ラオスの雨季はタイの雨季と比べて、比較的穏やかで、一日中ホテルやゲストハウスに缶詰めになることはまれでしょう。ボーラウェン高原は一年を通して湿っており、ラオス国内で一番雨が多く降る土地はルアンパバーンです。

アウトドア好きには天国!

チュービングを思い浮かべる人が多いと思いますが、バンビエンではとても人気なアクティビティです。

ケービング(Caving)にも挑戦できます。ラオスでケービングをする醍醐味は、加工されていない洞窟がたくさん残っていることです。一方で、歩道も、電灯も、洞窟近くまで連れていってくれるバスも通っていません。ラオスの他の地域も同様です。観光客用の開発が進んでいないラオスに感謝!

バンビエンやラオス北部から東部、タイとの国境付近にあるカルスト地形は絶景です。クライミングにも最適で、バンビエンや北部が特にお勧めです。

ラオスには訪れる価値のあるナショナル・バイオダイバーシティ保護エリアがあり、難易度に応じたトレッキングトレイルに挑戦できます。ベトナムとの国境沿いにあるラオス東部のドンアンファン(Dong Amphan)から、ボーラウェン高原にあるドンフアサオ(Don Hua Sao)、果ての果てにあるヒンナンノ(Hin Namno)まで、ルートは様々です。

節約が可能なラオスでの旅行

ラオスは経済的に旅行することができます。タイと比べて宿泊施設と食事は若干高めですが、それほど努力しなくても節約することが可能です。国内のほとんどの地域で、バスルーム、エアコン、Wifi付きのダブルルームに約100,000ラオスキープで宿泊することができます。

ストリートフードはユビキタスです。どこでも10,000ラオスキープくらいでライスボールが食べられます。

国内の各地方を繋いでいる主要交通手段は、バスとバンです。豪華なVIPバスはありませんが、長距離バスにはエアコンが付いています。整備されていないデコボコ道を進むので、車内が揺れることをご承知おきください。

大型バスも通常価格で利用でき、ラオスの主要都市、近隣国のタイ、ベトナム、カンボジアや中国などへも出発しています。

ラオスにはLCCがまだなく、ラオスまで飛行機を利用したい場合、国旗が目印のラオス国営航空(Lao Airlines)が唯一のフライト提供航空会社になります。チケットは安くなく、片道USD150-200くらいになります。予算に問題がなければ、陸路での交通手段を検討しましょう。

ラオスで気になることとして、現地の人がすべてのものに「外国人価格」を請求してくることがあります。例えば1m幅の川を渡る際に、桟橋を通るにしても5,000ラオスキープを支払う必要があります。洞窟を一人で探索する場合は、隣にいる現地人をよく観察しましょう。頼んでもいないのに、後で案内料としてUSD10ほど請求してくるでしょう。残念ながらこれらの事例はラオスでは避けられません。このようなことが起こると仮定して、あなたの気分が害されないように旅行中は気を付けてください。

南東アジアNo.1のラオスコーヒーとバゲット!

フランスの影響とボーラウェン高原の涼しい気候に感謝しなければなりません。ラオスコーヒーの大多数が、繊細かつ存在感のあるアロマとオーガニック豆のフレッシュさを感じられるロブスタです。ヴィエンチャンやルアンパバーン、バンビエンでは質の高いラオスコーヒーを楽しめます。自然保護地区に行く予定があれば、ぜひその前にお試しください。

ラオスのお勧め観光地

ラオスを訪れるほとんどの旅行者が、首都ヴィエンチャンからスタートするでしょう。次に人気な都市はルアンパバーンで、多くの人が飛行機を利用して訪問します。陸路で移動を希望される人は、バンビエン経由がお勧めです(それしかオプションがないのが現実ですが・・)。少数のバックパッカーや冒険者のみがパスカー(Pakse)やチャンパーサック(Champasak)などの南部、険しい自然が残る北部のボーケーオ(Bokeo)など、ラオスの秘境を求めて奥深くまで進んでいきます。

百聞は一見に如かず

ヴィエンチャン

実際にラオスに滞在している多くの特派員はタイからですが、彼らはヴィエンチャンが好きではありません。確かに埃っぽく秩序のないこの街は、植民地ゆかりのサワンナケートのような魅力はありません。近年ヴィエンチャンは都市開発が進み、モダンなショッピングセンターや高層コンドミニアムの建設により、人々のライフスタイルや街の印象がだいぶ変わりました。メコン川に沈む夕陽は絶景です。古くからある仏教寺院はただ素晴らしく、レストランにも期待ができます。次の目的地がどこであっても、ヴィエンチャンは最高の交通オプションを提供しています。

ルアンパバーン

フランス植民地時代の「壊れそうで、壊れない」ラオスの伝統的な建築は、ルアンパバーンをユニークにしています。エレガントで落ち着きがあり、様々な雑誌やオンラインマガジン、アウォードで「旅行者が選ぶベスト」に君臨するルアンパバーンは、ラオスがかつてフランスの植民地だったことを思い出させます。クアラルンプールやシンガポール、シェムリアップやハノイなどの近隣首都からも簡単に直接フライトできますが、一番のお勧めはフアイサーイ(Huay Xai)からボートでゆっくり向かう方法です。忍耐力が要求されますが、お時間に余裕がある方はぜひ!

バンビエン

かつて無料のアルコールやドラッグがバーに溢れ、開放されたパーティー都市として知られていたバンビエンには、チュービング目的の観光客が訪れます。街は以前の無法地帯が撤去されたため、だいぶ静かになりました。チュービングやケービング、熱気球と最高の景色、そして1年を通して数回開催される音楽フェスティバルは、バンビエンの新しい魅力として多くの観光客を引き寄せています。

お勧めの観光地

植民地時代の建築物
ルアンパバーンは必ず訪れていただきたい都市ですが、サワンナケートも見逃せません。静かで地方色が強いサワンナケートは、たくさんの魅力があります。聖テレサ教会を囲む歴史地区は、夜になるとストリートフード市場が教会の広場で始まり、周囲を活性化させます。

古代遺跡
ラオスの古代クメール・アンコールスタイルの遺跡をお探しですか?お任せください!ユネスコの世界遺産に登録されているワット・プーは12世紀までさかのぼり、南ラオスにある小さな地方都市チャンパーサックに位置しています。カンボジアの世界的に有名な寺院に比べて規模は小さいですが、ワット・プーにはアットホームな雰囲気があります。緑色に繁った丘を背後に、巧妙に配置された石窟や美的センス抜群のオープンウィンドウは、荒廃した建物と素晴らしいコントラストを生み出しています。

正確には遺跡ではありませんが、ポーンサワン(Phonsavan)のエニグマ的な石瓶は必見です。ご自分の目で見定めて、誰が、いつ、なんのために、このミステリアスな巨大アイテムを作ったのか、想いを馳せてみるのはいかがでしょう。宇宙人?原始ヒーロー?または大自然が・・?

自然とトレッキング
北部ラオスは広大です。冒険心旺盛であれば、この未開の土地がピッタリでしょう。フアイサーイからルアンパバーンまで驚くほどゆっくり進むボートに乗り、日中はジグザグ運行、夜にはジャングルから鳥の声を聞き、ボケオー自然保護区では絶滅危惧のテナガザルを探してみましょう。落ち着いたリバーザイドにある村、 Muang Ngoi Neua の心打たれる景色を眺めながら瞑想するのもいいでしょう。北部ラオスは南東アジアでも格別な場所として残っています。

2輪車でのロードトリップ
最も人気で有名な2輪車でのラオス・ロードトリップは、ループと呼ばれています。ラオス中央のターケークからスタートし、ルート13経由でBan Hinboonを通ってヴェインカーン(Veing Kham)を目指して北西に進み、東へ方向を変えルート8からバンナヒン(Ban Na Hin)へ。地下に広がる川が有名なコンロール洞窟(Konglor Cave)に寄ることも忘れずに。南に伸びるルート12を通って、出発地点のターケークに戻ります。400kmにも及ぶ長旅は、この地域でトップに君臨する絶景を見せてくれるでしょう。